

TOP INTERVIEW
住友商事グローバルメタルズ株式会社
代表取締役 社長執行役員
福島 浩史
※掲載内容は、インタビュー当時のものです。
私たちは住友商事グループの鋼材ビジネスを一手に担っています。総合商社である住友商事の豊富なリソースをフルに活用し、独自の戦略のもと、鋼材の供給を通して日本の産業を支えるとともに、グローバル市場にも早くから進出しています。鉄鋼製品は社会の基礎となる素材であり、私たちのビジネスが果たす役割はきわめて大きいものの、人々の生活に貢献し続けるためには、常に社会の変化に対応していかなければなりません。たとえば昨今、世界の経済はブロック化しており、鉄鋼においても米州や欧州、アジアなどのエリアごとに地産地消が進んでいます。従来主流であった、日本から鋼材を世界に輸出するというビジネスモデルだけではもはや事業の成長は望めず、地産地消の動きのなかでいかに実力を発揮していくかが今後の大きなテーマです。
その戦略の一環として、大きな可能性を秘めたマーケットであるインドでは、現地企業と合弁で製鉄事業を行っています。また欧州では、もはや一大産業となりつつある洋上風力発電において、風車の基礎となる巨大な鋼管(モノパイル)を製造する企業に出資し、市場での存在感を高めています。こうした事業投資においても、グループのネットワークが私たちの大きな武器となっており、トレードだけではなく自ら当事者になることで新たな商機を獲得していきたいと考えています。

鉄鋼業にまつわる課題として、脱炭素社会への対応もきわめて重要です。CO2を大量に排出する鉄鋼業を持続可能にするために、新たなビジネスを創出できる機能を持った商社として、私たちが寄与できることはたくさんあると考えています。GXスチール(グリーンスチール)の拡販活動もその一つであり、さまざまな事業化の検討も行っています。中長期的な視点で社会課題の解決に資する新規事業開発に力を入れていることも当社の特徴です。
これから参画していただく方々には、社会を取り巻く環境の変化を先取りし、課題解決に向けていち早く行動していく姿勢を期待しています。変化を感じ取るには、鉄鋼が生産されて消費されるまでのリアルな現場に常に身を置くことが大切です。現場のダイナミズムにさらされながら、好奇心をもって何が起こっているのかを察知し、自分は何ができるのかを考えて実行に移していく。今、当社はビジネスチャンスにあふれており、その手で新たな事業を起こせる可能性が十分にあります。そこに魅力を覚え、情熱をもってチャレンジできる人材を、仲間としてお迎えしたいと考えています。

当社の仕事の醍醐味は、やはりそのスケールの大きさです。私もかつて営業の現場でキャリアを積みましたが、一つの取引で何十億円もの金額が動き、そして供給した鋼材がさまざまな製品となって社会を支えていきます。また、経営者として自ら投資先の事業を動かす経験が積めるのも大きな魅力です。私は30代の時、ベトナムで事業譲渡されたコイルセンター(※)の経営を任されて現地に赴任しました。自ら企画立案して工場を拡張し、現地の従業員を積極的に採用し組織も強化して、月間1万トンもの鋼材を現地のお客さまに納入。マネジメントの真髄をそこで理解し、ベトナムの経済成長への貢献も実感しました。
当社の主戦場は日本を含む全世界です。日本では、人口減少に伴う需要減が進むなかで勝ち残り戦略を推し進めています。市場が今後も拡大していく北米においては、得意分野である薄板や鉄道資機材のビジネスで飛躍的な成長を狙っています。さらに、AIの普及などによって増大する電力需要に応えるべく、電力供給に欠かせない電磁鋼板の市場が全世界で拡大しており、当社にとっても新たなビジネスチャンスが訪れています。また、大きな潜在的需要が見込まれるアフリカなどの新興国市場を積極的に開拓する戦略も描いており、鉄を通してその国の成長に寄与していく考えです。このように、私たちがイニシアチブをとって挑むべき領域はますます広がっています。
これから未来に向けて事業をさらに発展させるためには、多くの経営人材を育成していくことが不可欠であり、それを果たすことが私の責務だと捉えています。今、世界は激動していますが、この荒波を乗り越えられるだけの企業としての基礎体力もついています。これから入社される方は、この基礎体力を自分のものにして経営人材へと成長し、鉄鋼ビジネスを担う醍醐味を存分に堪能していただきたいと思っています。
(※)鉄鋼メーカーから仕入れた巨大なロール状の鉄板を、顧客の要望に合わせて切断・加工し、必要なサイズで納品・在庫管理を行う鉄鋼流通加工業者。
ここでぜひ経営人材へと成長し、
鉄を扱うビジネスの醍醐味を
思う存分、堪能してほしい。