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変わる世界で、その手は、何をつかむのか

INTERVIEW04

パキスタンで、ヨーロッパで、
「鉄」を通して課題解決につながる
新たなビジネスを、この手でつくる。

PROFILE基幹職

海外薄板事業第一部 海外薄板第三チーム

小野 達哉

2019年入社。大学時代、関心があったフランスへの留学とワーキングホリデーを経験し、「日本に留まらず世界中で活躍したい」という気持ちを強くして商社を志望。なかでも「鉄」は世界中に商売のチャンスがあることに惹かれて「鉄鋼商社」を志したとのこと。SCGMは、面接を通して一人ひとりの個性を引き出そうという姿勢が強くうかがえ、「こうした人たちと一緒に働きたい」と入社を決意。

※掲載内容は、インタビュー当時のものです。

トレード・事業投資・経営管理を
入社2年で一通り経験して成長。

SCGMが手がけるビジネスは、「トレード」「事業投資」そして出資先の「経営管理」から成り立っています。幸運にも私は入社2年でこれらをすべて経験し、商社ビジネスの真髄に早々に触れることができました。最初に携わったのは、中東向けへの薄板のトレード。中東は小口の需要家がひしめくマーケットで、現地のお客さまのニーズを発掘しては国内の鉄鋼メーカーと折衝し、両者の利害を調整して商談をまとめ上げていく。こうしたトレードを1年目の秋から任され、上司にフォローしてもらいながら懸命に取り組みました。また、現地の事業会社の経営管理にも上司とともに関わり、2年目では新規投資案件にも参加。中東で新たな事業会社の経営に参画することを目指し、経営判断を仰ぐための企画提案書づくりに奮闘しました。途中、上司が海外に赴任し、最終段階の仕上げは私が主導することに。この投資は残念ながらコロナ禍の影響で凍結されましたが、事業投資の立案という貴重な経験を得て、新たな力を鍛えることができました。

ただ鉄鋼をトレードするのではなく、
パキスタンのために何ができるのか考える。

3年目から、私はパキスタンへのトレードを主に担うことに。鉄のサプライチェーンには、鉄鋼メーカーから仕入れた薄板を自動車や家電、建設資材向けなどに精密に加工する「リローラー」と呼ばれる企業が存在し、パキスタンの最大手リローラーがビジネスの相手でした。現地の財閥系企業が設立した企業で、住友商事も出資して経営に参画しています。いわば戦略的なパートナーであり、競合他社よりも好条件で薄板を供給することで、パートナーのパキスタン市場におけるプレゼンス拡大に寄与していくことが私のミッション。さらに販売後のマーケティングまで支援することで、発展途上であるパキスタンの鉄鋼市場そのものを盛り上げていくことも託されていました。短期的な利益の追求ではなく、リローラーの成長、さらにはこの国の成長のために何をすべきかを考えることが求められる。たとえば、パキスタンはまだ電力インフラが貧弱であり、停電が頻繁に起こっています。その問題解決に向けて、住友商事グループのリソースを使って太陽光や風力発電のノウハウを提供し、そこで生まれる鉄の需要を取り込めないかなど、果敢に提案して実行に移しています。

自ら投資を起案し、海外で事業会社を
立ち上げ、
その経営も担える人材に。

さらに4年目から欧州向けのトレードも担当する機会を与えてもらい、自分が影響力を発揮できるフィールドがどんどん広がっています。先日、ヨーロッパに出張してスペイン、ポルトガル、ドイツ、チェコを歴訪し、需要家訪問を通じて現地の市場動向を視察しました。今、世界はカーボンニュートラル社会の実現へ向けて、大きく変化しようとしています。ヨーロッパの需要家のお客さまも、製造時にCO2を排出しないグリーンスチールへの関心が高く、新しいビジネスチャンスがあると実感。一方、環境意識の強い欧州は、次々と新たな規制が導入されて市場のルールがどんどん変わっていく。だからまず、目の前のニーズに応える商売をつくり、それを足がかりに市場でのプレゼンスを高め、ルールがどう変わろうともビジネスに結びつけられるプレイヤーになりたい。チャンスをいち早く捉え、自ら投資を起案して事業会社を立ち上げ、現地に赴いて経営を担って社会に新たな価値をつくり出していく、そんな人材を目指していきたいと思っています。